ずくが溶ける

「ずくが溶ける」という言い方が、古いばくち打ちの間ではあります。「ずく」ってのは、札束のことで、通常10万円の束または100万円の束を指します。札束がばらされて、1枚1枚のお札になって無くなることを言います。札束の状態でなくなってしまうことを指すこともあります。
昔、学生のとき、パチンコとかマージャンをよくやってたので、そのとき覚えた言葉です。
氷の塊の溶けていく様子が、お札の束が溶けていく様子に似ているからだと思います。
氷の塊が溶けると水が残ります。水になったら、すぐに蒸発したりどっかにしみこんだりしてなくなっちゃいます。普通の生活で、水を集めて固まりにするのはとっても大変です。というか普段の生活ではまずありえません。冷凍庫から氷を持ってくるわけです。
不可逆変化です。
氷の塊を溶かすのは楽チン。水を氷の塊にするのは、とっても大変。
てなのと同じで、
札束を溶かす(ばらして使う)のはあっという間、お札を集めて束にするのはとっても大変。
ってことです。
また、
水の状態で手に入れて、塊を自分で作ることはまず無い。冷凍庫からもってくるなり氷屋から買って手に入れる。
バラのお札を集めて、札束を自分で作ることはまず無い。景品交換所や銀行から手に入れる。
ってのも同じです。
普段の生活でも、「1万円札が溶ける」って感覚があると思います。
1万円札が溶けると千円札とかコインになるんだけど、一旦溶けた1万円札は、いつの間にか蒸発していきます。一万円札の間は結構長い間、その状態になっているのに、一万円が一旦溶けて、千円札10枚になるとあっという間に消えていきます。
あ、一万円札が溶けた。って思うことが、結構あると思います。
アメリカの生活では$100札を財布に入れることはありません。おらも、ラスベガスに行ってギャンブルしない限り$100札は見ません。$100札は、観光用、カジノ用でしょう。
普段、$20が数枚入っているのみです。その代わり、クレジットカードや、デビットカード(こっちではチェックカードと呼ぶことが多い)、小切手(チェック)で支払いをします。
日本にいるときは、「1万円札が溶ける」だったんですが、今は、「$20札が溶ける」ってことになるようです。んでも生活の感じとしては、$20が溶ける速度と、一万円札が溶ける速度って同じです。
その分、カードやチェックで、銀行口座からボイラーでがんがん溶かしてるけど。。