通常のラジオは電波を受信して、その電波を電子回路を使って復調して音声に変換している。
ソフトウエアラジオとは、受信した電波をそのままデジタル化し、ソフトウエアを使って復調しているものを指すらしい。
例えば、7MHz帯のアマチュア無線の電波を受信するとしよう。7MHzの電波を受信したらこの電波をそのままデジタル化、パソコンに取り込んでソフトウエアで復調する。
ただこのままでは、7MHzもの高速AD変換が必要になる。そこで、分周回路を通して周波数を下げる。力いっぱい下げて、24KHzまで下げる。すると、通常のパソコンに内蔵されている、サウンドカードを利用して、AD変換をすることが可能となる。
通常のサウンドカードであれば、0~48KHz。ちょっと性能のいいサウンドカードであれば、0~96KHz。サウンドカードであれば、2チャンネル使えるので、その倍の、192KHzの範囲の電波をAD変換できることとなる。
すなわち、単純に、もと電波から7MHzを引いた信号を取り出すことができるのであれば、7.000MHzから、7.192MHzまでの電波をパソコン内蔵のサウンドカードで、0~96kHz×2として取り出すことができる。
あとは、必要な周波数の信号をFFTで取り出し、AM変調だろうがFM変調だろうが、SSBだろうがをソフトウエアで対応してしまえば、音として聞くことができる。
もちろん、逆もしかり。
サウンドカードのマイク入力から、ソフトウエアで変調をかけて、送信することもできる。
世の中には面白いことを考える人がいるもんだ。
CQ誌の2006/12号でこのソフトウエアラジオの実験基盤が付録で付いている。めっちゃ欲しいぃ。。。
どうもこの基盤は、Soft66 7Mバージョンの派生系らしい。このサイトからは、バンドパスフィルタを搭載したものや、Direct Digital Synthesizer(DDS)を利用して、ソフトウエアから周波数をコントロールできるようにした回路なども公開されている。領布はこちらでされている。
調べてみると、GNU Radioやら、SDRadio、Rocky、FlexRadio Systemsなどのソフトウエアも出ている。
ハードウエアでは、SoftRock-40というのが定番らしい。
これらのアイデアを発展させて、Global Antenna Serverなるものまで考えられている。こいつは、他人のアンテナを使って、変調前の生データを配信して世界中で受信してしまおうというものである。
ソフトウエアラジオのリンクは、Global Antenna Server内の、LINKページがよくまとまっている。
これを派生させれば、世界中のアンテナを使って受信した信号を一箇所に集めて、巨大なアレイアンテナを構成するコトだってできてしまうではないか。
やばい。やばすぎる。やりたくてしょうがなくなってきてしまったではないか。ハードウエアの発想が非常にシンプルなために、僕でもできるんじゃないかと思わせられてしまった。アナログ回路は僕と相性が悪いのに。。。
またお勉強する科目が増えた気がする。。。