京都地方裁判所は13日、ファイル交換ソフト「Winny」を開発し、著作権法違反幇助の罪に問われていた金子勇氏に対して、罰金150万円(求刑懲役1年)の有罪判決を言い渡した。
まぁ一応、エンジニアの端くれなので、一言思うところを書いておく。
刑事裁判における判決書は即日交付されないので、判決書を見たわけでなく、Webで各報道をみただけの情報でこの文章を書いている。
さて、この裁判における争点は、あるソフトを開発して、そのソフトが犯罪に使用されたら、犯罪幇助となるか、であった。少なくとも、エンジニア連中はそう見ていた。なんとなくこの判決ではそのあたりをはぐらかされちゃった感じ。
三方一両損。いつから判事は落語をやるようになったんだ。
と切込隊長BLOGのなぬ。Winny金子氏が罰金刑となで書かれているように、まさに大岡さばき。有罪にしておいて、でも刑量は軽くしておけば、どちらもそれほど気ずつかず、どうせ控訴されるから、先延ばし。判決文も、
著作権法違反ほう助罪で罰金150万円の有罪判決
なんだけど、
金子氏が著作権侵害が蔓延することを積極的に企図していたとまでは認められない
とされていて、意図したわけじゃないけど、幇助罪?ってななんだか、よくわからない状況。過失じゃん。
WinMXの利用者に逮捕者が出たことを疑問に思ったこと、Freenetの存在を知りこれを効率的に改良しようと思ったこと、ファイル交換が容易に行なえるという状況ではコンテンツ流通に新しいビジネスモデルが必要であると考えたことなどが認められる
このあたりは、僕が感じている感覚とあっている。
金子氏のコメントにあるように
私は何をすればよかったのか、何が悪かったのか。未だによくわかっていない
まさに、エンジニアとしてはそんな感じ。現状の著作権に対して一石を投じるとして、効果的に、かつ合法的に行うにはどうすればよかったのか。開発しちゃいけないって言われてるわけでもなく、どうしたらええねん。というのがよくわからない。
まさに、出る杭は打たれる社会である。一石なんぞ、投じるな。おとなしくしとれ。である。
控訴していくようなので、このあたり、今後じっくり明らかにして欲しい。