電波の公共性とインターネットの公共性

クーデターを起こすと、まずテレビ局、ラジオ局を占拠する。これは、情報の拠点を押さえることにより、情報を操作し、クーデターを起こした側に有利な情報を流すためである。


テレビ局、ラジオ局が情報の配信元であるということから、その情報の拠点が狙われるのである。テレビ局、ラジオ局から普段届いている電波が届かなくなるだけで、一般市民を不安に陥れることができる。そのため、テレビ局、ラジオ局はテロを防ぐためにセキュリティには十分配慮している。
さて、現在、インターネットは、情報の発信元として、十分な力を持つようになってきた。クーデターを起こすテロリストが、YahooやGoogleなどの大手サイトのサーバーを占拠することは考えられないだろうか。
この場合、テレビ局を占拠したのと同等の効果があると思われる。実はインターネットは全世界からアクセスできるため、テレビ局以上の効果を与えてしまうことも考えられる。
ではこの場合、YahooやGoogleなどの大手サイトは公共性が高いと言えるのであろうか。僕は、かなりの確率で、公共性が高いといわざるを得ないと思う。
現在、僕はラジオをほとんど聞かない。聞いたとしても音楽番組だけである。
テレビも見る時間は、Webを見ている時間よりも少ない。
少なくとも僕にとっては、知らないラジオ局がテロリストに占拠されるよりも、知っているWebサイトが占拠されたほうがインパクトが強い。
テレビやラジオは公共の電波を利用しており、公平な番組を流す。
このような建前がある。
すでに多くのテレビ、ラジオ視聴者が、これが建前でしかないことに気がついている。テレビ、ラジオが意見を持ち、その意見を発信していることが多いのではないかと、疑っている。
視聴者はどれが正しい情報でどれが正しくない情報かを、見極めるようになっているのである。
あるテレビ番組がある情報を流したとする。その情報について、インターネット上の非常に多くのサイトが、「あの情報は嘘で、本当はこうなんだよ。」って言い出した場合、それでもテレビの放送は正しい、と言い切る視聴者はどれくらいいるのであろうか。それくらい、テレビからの情報は信用されなくなりつつあり、インターネット上の情報が信用されるようになりつつあるのだ。
僕は、この差は、チャンネルの量の差だと思っている。
テレビは地上波で63チャンネルしかないし、実際もっと少なく、12チャンネルも無い。その上、その少ないチャンネルが独自の意見で放送しているわけでなく、系列によって、実際、2つか3つの意見しかない。一方インターネットでは、無数の意見を見ることができる。
首相がコメントを発表したとする。
テレビ放送では首相のコメントの全文は放送されない。ラジオ放送でも同様である。国会中継ですら、フィルターがかかるテレビ放送では、首相のコメントひとつなんて、テレビ局の意見によって簡単にフィルターされてしまう。
一方、そのコメントが首相官邸のWebページに載せられたとすると、首相や政府の意図した文章になる。フィルターがかかっていない。1次情報を見ることができる。
テレビ放送では、一般の人にわかりにくい事柄を、わかりやすく説明するという仕事がある。わかりにくい事柄を、わかりやすく説明するためには必ずフィルターがかかる。このフィルタのかけかた、わかりやすく説明するための方法はひとつではないはずである。しかし、テレビ放送、ラジオ放送では、時間の制約上、テレビ局ラジオ局が最善と考えた方法が、ひとつ採用される。
インターネットでも、どうようにわかりにくい事柄を、わかりやすく説明しているサイトがいくつかある。というか、いくつかってレベルじゃなくて同じ事柄でも、いろんなアプローチで説明してくれる。
見る側はどの情報が正しいのか、選択しているのであるし、選択をしたがっている。
自分にあった説明を理解したいと思っている。
多様性のあるものから、自分に必要なものを取り出している。
ここまでくると、電波の公共性は、インターネットの公共性に負けてしまうのではないか。現状の電波の公共性は多様性の少なさから、十分に発揮できていないのではないだろうか。
テレビ局ラジオ局の外資制限があるが、インターネットのニュースサイトには外資制限は無い。
テレビ局ラジオ局新聞社出版社は報道として公共性があって、インターネットのニュースサイトの公共性は?
間をとって、ケーブルテレビの公共性は?衛星放送の公共性は?インターネット動画ニュースの公共性は?
クーデターのことを考えると、放送局を占拠するよりも、サーバーをネットワーク越しに占拠するほうが簡単な気がするけど。。。
てなことをなんとなく考えてました。。。

「電波の公共性とインターネットの公共性」への2件のフィードバック

  1. YahooやGoogleにとって、ニュースは、お店で売っている野菜やお肉と同じです。彼らは生産しているわけでなく、仕入れているだけです。一方、テレビ局や新聞社などは、ニュースを生産しています。
    クーデターのことを考えると、いろんな箇所に分散しているサーバーを占拠するより、DNSを乗っ取るのが一番いいんじゃないかな…
    (麻痺させるなら、IXがいいのかな?)

  2. いろいろツッコミ(茶々?)どころ満載ではあるけど、とりあえず。
    テレビ局なんかが乗っ取りに厳重に対応してるのは、よその局にそのこと放送をされるのがいやだからに 3000点。
    さらに他の局はそのことを報道するのに精一杯でろくすっぽ CM も流せない状態になる(んじゃないかと思うけど…)。となると宣伝費の稼げない番組を延々と放送しなきゃいけなくなる。
    もしかしたらそんなときでもテレ東はアニメ放送してるかもしれないけど。
    ってなことでみんなして金銭的に大打撃を受ける。
    なので乗っ取られるのだけは勘弁なってことでみんながんがってるんじゃないかと思うのは自分だけ?
    ちなみにインターネットの場合、○○テレビ局テロに占拠!ってなトップページにしても、その隣にはちゃっかり広告が出てるわけで、アクセス数があがって逆にうはうはなんじゃないかと。
    そのうち大手のサイトは順々にサイバーテロにあった振りをして定期的にトップページを変なページにするかも。で、そのことをよそのサイトが報道して、アクセス数稼いでってな感じで。まぁあんまりしょっちゅうそんなことしてたら見向きもされなくなるからやらんとは思うが ^^;

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