逆さメガネとバカの壁

養老孟司の“逆さメガネ”バカの壁共に養老 孟司 著
を読んだ。



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養老孟司の“逆さメガネ” 養老 孟司 (著)



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バカの壁 養老 孟司 (著)


この本、お勧め。流行っただけあって面白かったです。
ただどっちか読めばいいかな?話が結構重複してる。
この本を読むときに注意しなければならないことが一点。
これって、養老氏が話した内容だか、編集者と会話した内容だかをテープに録音して、編集者があとで文章に起こしたものではないだろうか。前書きにもそんなようなことが書いてあるし。。
養老氏が編集者という一般の人向けに話した内容を、編集者が再び一般の人向けに文章を作成したという感じが強い。
2重のフィルターが入っている感じ。養老氏が考えている本心が伝わってきてない気がする。
養老氏はなんか知っているというか、なんか自分なりの面白い仮説をもっているのだが、それを確証がないから説明していないのか、うまく説明できないから抜けているのか、意図して説明していないというか、どうももどかしい。なんかそんな感じの人柄を感じさせる本である。
彼自身が構造を作って書いた文章や、彼の学術論文を読んでみたいと思った。
あ、この2冊の本ってもしかして、一本の録音テープから編集者が二冊に起こした本なのかな?
本自体は、よしりん戦記の直後に読んだので対比があって、余計に読みやすかった。とっても読みやすくてわかりやすくて、奥が深い本です。養老氏が何を考えているのかを深読みしながら読んでました。随筆ですな。おらのBlogみたいなもんです。言いたいことを構造を考えずに、うだうだぁって並べた感じ。
自分って日々変化するもの
入力と出力のフィードバック
機能体と共同体
都市と自然
などなど。
言われてみれば当たり前のことだけど、すっかり忘れていたことをいろいろ思い出させてくれる本でした。
内側にいると外の形が見えないし、外側にいると内側の様子が見えないってことです。
ちゃんと見ないとだめですねぇ。
入力と出力のフィードバックの話もとっても面白くって、要するに勉強ばっかりやってると、入力ばっかりで、ぜんぜん出力しない。人間ちゅうのは自分の出力をやってみて、その結果を経験として新しい入力とすることができる。そうしないと脳は成長しないみたいな話です。
おらもここんところ入力ばっかりで出力してないかも、って反省しました。
この話を読んでいて、留守番ロボットのネタを思いつきました。
留守番君も新規入力ばっかりで出力に対するフィードバックってかけてなかったんだよねぇ。これかけてみたら面白い結果が出るかも。。。
ここに出てきた、「機能体と共同体」の話と昨日の「青色LED訴訟の話」と対比してみてみると、よりいっそう面白いです。
結局この本は、どうしなさい。って教えてくれる本じゃなくて、どうしたいのかは自分で決めなさい。けど、こんな考え方もあるよ。ってスタンスの本みたいです。
機能体の中で生活したいのか。共同体の中で生活したいのか。
そういえば、家に養老氏の本ってまだ他にあったよな。読み直してみるか。

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