BookReport

梅田望夫、「ウェブ時代をゆく」-いかに働き、いかに学ぶか を読んだ。

普段、本を読むときに、あとで読み返したいところがあると、本の角を折っておく、癖があるのだが、あんまりにも大量に角を折ってしまったので、わけがわからなくなってしまった。

この本の感想と、メモこそBlogに公開せにゃあかんやろ、ということで書く。

ハッカーたちにとって、生き残りは主な関心ごとじゃない。(p27)

自分にとって「生き残り」は主な関心ごとだよなぁと思った人は多いと思う。小中高大と勉強をつづけ、そこそこの企業に就職したエンジニアが、これまでたどり着くのに使った努力を放り出して、「生き残り」を主な関心ごとじゃないと言い切れるのは、ちょっとした覚悟が必要なんじゃないかと思う。

「生き残り」が主な関心ごとじゃなくなるためには、それなりの実力を身につけてから言えるものなんじゃないかと。

が、そのこと自体、勘違いです。覚悟が必要なこと自体、変なんだよ。って気が付いていないんだろう。

Matrixの映画でカプセルを飲むのに覚悟を決めるシーンがあるんだけど、まさにそんな感じに思っている人が多いんじゃないかな。そんなに断絶的なんじゃなくて、もっと滑らかにつながってると思うんだけどなぁ。

やり方はいくらでもあるんであって、それを短絡的に「関心ごとじゃない」ってつなげちゃうのは難しいんだと思う。じゃないと、先の「ようするに調子に乗っちゃいけませんってことかな」で書かれている、先にゲンジツの方を片づけないとぜんぜん先に勧めないことになっちゃうし。

このへんって、実家が自営業なのか、サラリーマンなのかってのも影響するかも。

会社は自分が「好きなこと」を「やりたいように続けていく」ための枠組みであって、それ以上でもそれ以下でもない。(p75)

会社に対しての不満がある人には、こうやって考えると毎日の仕事がもうちょっと前向きに考えられる。会社も組織も上司も、自分のやりたいことのためにもうちょっと上手に使えばいいのに。もちろん、やりたい放題ってわけじゃなくて、ちゃんと納得できる正当な理由を説明することが重要。そうすれば、なぜそれがだめなのか、だめなんじゃなくて、ただ難しいだけなのか、難しいのならどうすればできるのか、前向きに考えられるのに。

今までは組織への加入は「全人参加」がデフォルトだったわけですが、ネットによってこれは「気持ちだけ参加」が可能になったわけです。そして今後は「気持ちだけ参加」こそ普通になるのではないかと思います。(p81)

2chとかニコニコ動画って、この「気持ちだけ参加」ってのを、システムとしてうまく実現してるよね。なんかこのへんって、まだプラットフォームとして整備されてない気がするんで、なんかやりようがありそう。

沿道で物を売ったらどれだけ儲かるだろう。(p89)

このへんの比喩ってうまい!
てことは、高速道路の出口で物を売ったり、渋滞中の車に物を売り歩いたり、から始まって、高速道路を自動車じゃなくて自転車で走ったり、高速道路にジャンクションを作ったりと、比喩をもとに、いろんなアイデアが思い浮かぶな。

大組織で成功できる要素(p93)

このくだりは、非常に興味深いので、別記事で。。。

高速道路を突き進む→渋滞にさしかかる→「高く険しい道」と「けものみち」を選択する(p101 の要約)

現在の自分に当てはめてみると、高速道路を突き進んで渋滞にさしかかっちゃったんで、どれを選ぼうか迷っているあいだ、ぼんやりしてるのもあれだから、隣の高速道路でも走ってみようかな。という感じかしら。

このままぐるぐる、あちこちの高速道路を走ってても、どうなんだろう。

自分の価値を理解して対価を払ってくれる人が存在する状態を維持しようと心がけること(p103)

これって、最初の話に戻っちゃうんだけど、ここなんだよねぇ。会社で働いていると、この対象が会社だけになっちゃう。で、独立しようとすると、これが目的になってしまって、いっぱいいっぱいになっちゃう。ここを滑らかにつなぐ方法はいくつかあるはずので、これをもうちょっとじっくり考えないとだめなのかなぁ。

組織を離れて「一人で生きる」自信がないのである。(p106)

ここ。重要。試験に出ます。赤線引いときましょう。

実力に裏付けられた自信を目指しがちなんですが、もちろんそれは理想であって目指すべきだと思うけど、そんな大したことじゃないよ。「一人で生きる」自信って言葉にするとすんげぇ重たそうに見えるけど、そんなに深刻に考えることじゃない。

もちろんある一線を越える必要はあると思うけど、そのラインを越えたら、思っているよりも、結構なんとかなるんだよ。

逆にいえば、その場になれば、なんとなく自信がつくもんだと思う。

学校に入るときに「学校でやっていけるかな」という不安があったんだけど、しばらく学生生活やってれば、「学校で生きる」自信はできてくるし、企業に入ったときに「組織でやっていけるかな」という不安があったんだけど、しばらく、会社生活やってれば、「組織で生きる」自身はできてくる。

「一人で生きる」って自信って、案外そんなレベルの自信じゃないかな。自分でへんな幻想を抱いてたりしませんか?

「500枚入る名刺ホルダー」

う~ん。これってスーツの発想?ギークだと、そんなツールはWebのどっかにあるんじゃないの?で、それを(適度なプレゼンテーション能力とともに)公開してたら、対価を払ってくれる人なんて、どっかからよってくるんじゃない?

作品を繰り返し再読し、どの部分が強い信号を発しているのかを吟味した。(p122)

あ~。これ面白い。これって別に本じゃなくてもBlogでもWeb上の記事でも、リリースされたプロダクトやサービスでも、なんでもいいんだよね。

電波ってさ、空気中にはいろんな周波数とともに伝わっているんだけど、一般的に送信側と受信側って同じようなアンテナが必要なんだ。送信した電波の周波数に合わせるためには、受信側にも同じようなアンテナがあると効率よく受信できる。

FMラジオを受信したければFMラジオ用のアンテナが一番効率よく受信できる。もちろん電線を伸ばしたやつでも受信できるけど、効率よく受信できるのはちょっと違う。

これまで生きてきて、僕の中にはいろんな周波数用のアンテナがあって、いろんな電波を受信してるんだと思うけど、どのアンテナが受信してるのか、それから辿って、逆にどのアンテナが送信してるのかって考えるのは、面白い試みだ。

電波から音を拾うためには、アンテナで電波を受信した後に、同調かけて、検波かけて、もちろん途中でいろいろフィルタやら増幅やらするわけで、そのへんも考えると、ちょっと楽しい。

入社したら一生懸命勉強するから、今の英語の実力で判断しないで欲しい(p125)

あ~。俺も同じようなこと、面接で言ったかも。僕の場合はもっと能天気で、「プログラムは書けます。プログラムが書ける人となら、今の英語力でも、十分コミュニケーションとれると思います。同じエンジニアですから、用語はそんなに変らないですソースコードもありますし。この組織が大きくなるときまでには、僕の英語もまともになると思います。」と。。。

僕の英語は、今の組織の成長に合わせて成長したのかな。あんまりしてねぇ。。。あんまり困らないけど。。。周りは困ってるのかな。

自然に批判対象を自分に向け「自分の悪いところ」ばかりを探す能力が長けていき、ひいては自己評価が低くなり、何事につけあたらしいことに踏み出す第一歩の勇気が出てこなくなることである。(p138)

勇気がでてこないってのは、最初の第一歩が大きすぎるんじゃないかな。ちょっと考えて、見方を変えると、その第一歩ですら、小さなステップに分割できることがほとんどなんだよ。で、そんなに勇気が必要じゃない、その小さなステップを見つけたら、あとはごちゃごちゃ考えないで、踏み出す。

そんなことやってたら、やってるうちに、第一歩がだんだんでかくなっても、怖くなくなってくる。

誰もが、第一歩は怖いです。ただ、見えてる一歩の大きさが違うんです。

変な例だけど、「アメリカで働きたい」で、いきなりアメリカで起業しちゃうひともいるし、アメリカに転職することを目指す人もいるし、アメリカに留学してからって人もいるし、駅前留学からって人もいれば、本屋に行って留学のための本を買ってくる人もいる。

ただ言えるのは、ほんのちょっとでもいいから、ほんのちょっとの勇気が必要なところのステップを踏むこと。安心できる範囲のステップでは、勇気が成長しません。

というか、これって「勇気が成長する」というのか、「怖さの感覚がマヒする」というのか。

これとは、ちょっと話は別なんだけど、日本で働いている人と話していると、話がネガティブなんだよねぇ。いろいろ愚痴ってるから、んじゃこうすれば?ってアドバイスすると、これこれこんな問題がって、出てくる。んじゃその問題までわかってるなら、小さな問題に分割できてるんじゃん。んじゃその一個一個をつぶしていけばいいんじゃない?って思うんだけど、なんか一個の問題を一気に解決しようとするというか。

と言ってみたものの、最近、一歩踏み出してないかも。反省。

これは行動が伴わなければ何の価値も生まない実学である。(p143)

「時間の使い方の優先順位」を変えるということは、面白い表現だと思う。時間の使い方に優先順位があるってことを、普段あまり意識していない人には特に面白いと思う。

時間の使い方って優先順位があるんだよ。で、優先順位の低いものでも、かならずその時間は使うんだよ。

第二のやめることを先に決めるってのは、優先順位を下げる項目を見つけるってこと。だから第一と言っていることは同じ。

で、この優先順位が、人とちょっとずれているのが、オタクだったりギークだったり。。。

自分の志向性を問い続けること(p144)

やってるうちに好きになるからねぇ。「好きを貫く」戦い自体が面白くなっちゃうから。

簡単に好きが貫けたら、つまらんよ。

知的生産の成果とは「書くこと」なのだと明示した。(p147)

この成果物に対して、給料が支払われるのがエンジニア。で、「書くこと」に関しては、量と質と二つの側面がある。成果=量×質、または、成果=量×質^2。(笑)

エンジニアの場合、成果はコードであろうとドキュメントであろうと構わない。

もちろん、無駄な成果というのもあるので、有効な成果を生まないと。。。

あ~。今、気がついた。俺って、コードの成果はそこそこいけてる。でも、コード以外の成果っていけてない。

404 Blog Not Foundの圧倒的な量と質を目指して頑張らなくては。あの人は、コードもそれ以外もアウトプット凄いんだろうなぁ。僕は、根本的に速度が劣っている気がする。日々、修行です。

ネットの本質は「知恵を預けると利子をつけて返してくれる銀行」(p159)

僕の場合、金利が低いのか、それとも、元本が小さいのか。。。元本が小さいんだろうな。

情報自身よりもアテンション(関心)こそが希少なのだ(p163)

どうも僕の場合は、金利が低いわけはなく、元本が小さく、かつ「アテンション」も少ないということになりそうです。

「三十歳から四十五歳」という大切な時期を無自覚に過ごすな(p189)

大きな組織に勤める若い人たちに向けられた文章であるが、なぜか僕が一番興味を惹かれた文が、ここ近辺。

小さな組織は、ぼんやりと(それなりに成功)していると、だんだんと大きな組織へと成長してしまう。ここで確固たる意志をもって、小さな組織のままにするのか、それとも、大きな組織へ成長させていくのかを決めなければならない。

よくも悪くも現在のマーケットから調達される人材は、大きな組織で使いやすいような形になっているし、小さな組織も内部での雑用を効率化しようとして、大きな組織になってしまったり、さまざまな外因によって、大きな組織へ成長しようとしてしまう。

注意事項を五つほど挙げておきたい(p195)

「世の中と比べ、おそろしくゆったり時間が流れている」ってのは、難しいんだよねぇ。速度を上げると、ついてこれる人って限られちゃう。ついてこれる人だけを引っ張る組織の作り方もあるし、ついてこられない人も大丈夫なように、なだらかに速度が変わるように階層を作る方法もある。ついてこられない人には、ふたパターンあって、「今はついてこられないけど、半年も訓練すればついてこられるように成長する」と、「根本的にテンポがあわない」のと二つ。どこにラインを引くのか、最近の悩ましいところである。

「毎日同じことの繰り返しで変化があまりない」ってのも、微妙。ソフトウエアファクトリの考えでは、ソフトウエアの開発において、それほど新しいことをやらなくても、既存の組み合わせで十分対処できることで、効率化を目指すんだけど、それにどっぷりはまると、ハマる。

ファン(特に若い世代)はアーティストと友達になりたいのだ(p216)

あ~。すげぇ。この人。これって最初の「気持ちだけ参加」の話と同じ。

オープンソースも、プロジェクトの最初から見てると、気持ちって入るもんなぁ。有名BlogにTrackbackを打つのも同じなんだろう。

大体、梅田望夫氏の本を読もうと思ったのもBlog読んでたからだしなぁ。

スモールビジネスとベンチャー(p219)

スモールビジネスとベンチャーの間って、そんなに大きな隔たりがあるわけじゃないと思う。スモールビジネスで初めて、これはいけそうだって思った時点で、外から資金を入れてベンチャーに切り替えればいいわけだし。

ただ、逆は、できなくはないけど面倒。一旦、悪魔のお金に手を出したら、戻ってくるのはめんどくさい。

ビルゲイツの後半生を徹底肯定する(p222)

これは民間を信用するか、政府を信用するかという問題。

アメリカでは、慈善事業を政府が運営するよりも、民間が運営した方が効率よくできるんじゃないか、という考えがある。まぁ市場主義ですな。政府を信用するよりも、民間を信用するわけです。

まぁちょっとした国家予算よりも大きな資金が回っちゃうんで、政府を信用する方がありえねぇと思うわけで。

人工国家に似た「もうひとつの地球」ができれば(p230)

これって、やっぱり合衆国なんだろうな。州ごとに考え方が違って、法律が違って、自分の住みたい環境を選ぶ。ネットだから物理的な制約もないわけだし。

州がドメインで定義されるのか、プロバイダで定義されるのか、IPアドレスで定義されるのか知らないけど。。。

まぁ、現実世界からあぶれたギークでもオタクでもニートでも、生きていけるからねぇ。こいつをうまく換金できれば。。。

志(p242)

「志」なんて難しいこと考えてるのかなぁ。もっと気楽に、あ、おもしろそう。ちょっとやってみよう。あ、うまくいった。もうちょっと足してみようかな。ってな感じでやってるうちに、どっぷりはまった。ってパターンちゃうのかなぁ。

それが金銭的に成功してるかしてないかは別にして、やってから考えたらええんじゃないかと。

周りの人からは、好きなコンピュータを仕事にしてるからいいじゃんと、よくいわれますが、コンピュータでも守備範囲はとっても広いわけで、その範囲のうち、どれが好きかって言われると、今でも模索してるわけで。

その模索してるのが面白かったりするわけなんですが、あんまり模索ばっかりしててもあれなんで、ちょいちょい行動に移さないとだめなんだなぁと、反省。

長文、御無礼。でも、いろいろ考えさせられる本でした。

それにしても、たったこれだけの文章を書くために2-3時間もかかってちゃダメだよなぁ。

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このブログ記事について

このページは、が2008年1月21日 18:25に書いたブログ記事です。

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