徹夜

独断と偏見のSF&科学書評というページの日記のページ、2004年1月12日づけに以下のような記述を見つけた。

どうも世の中には悪しき風潮があって「前日まで徹夜続き!」とかを誇りにする人たちがいるが、ギリギリまで頑張るなんてのはプロじゃないと思う。
まあ頑張ってもいいが、それで結局本番でろくに動かないなんてのは最低。最初の目標・スケジュール設定とその管理、そして自分の能力の見積もりがおかしいのだということに気づかないと、いつまでたっても改善されない。

自分でこれらの見積もりやら管理を行って、自分で破綻して徹夜続きになることもあるでしょう。
また上司がこれらの見積もりやら管理を行って、破綻して、実働部隊が徹夜続きになることもあるでしょう。
どちらの場合でも結局徹夜続きになります。
徹夜続きになりそうな場合、実働部隊(自分自身で管理してた場合は自分自身)を納得させるだけの十分な理由(言い訳)が必要です。
それが、
徹夜続きは誇りである。
という風潮ではないでしょうか?
自分自身の管理ミスを自分で納得させるために「徹夜続きは誇りである」としてしまうのです。
上司の管理ミスを、実働部隊に悟られないように、あたかも、ごく当たり前の行為のように「徹夜続きは誇りである」としてしまうのです。
それだけではありません。
長時間働く人は評価される。
一生懸命頑張る人は評価される。
これは、先の上司の管理ミスをさりげなく「徹夜続き」でカバーしてくれるかわいい部下が好きなのです。
長時間働くだけなら多くの人が可能です。
ただ、そんなあほらしいことはやりたくないので、やらないだけ。
でも、自分を殺して上司のために頑張ってくれる人が好きなんです。
頑張っていれば報われる。
という言葉がありますが、この言葉はこのケースには当てはまりません。
ミスをカバーしただけですから、プラスマイナスゼロです。
どこにもプラスはありませんから、余分な報酬はありません。
強いて言えば、ミスをした人から報酬の割合を減らして、そのミスをカバーした人に報酬を回すことができるくらいです。
同一人物の場合は、プラスマイナスゼロです。
上司の管理ミスの場合は、、、そんなことありえませんね。だから、なおさらカバーしてくれた部下が上司は好きなんです。
さて。
長時間労働っていうのは、本当に生産性が高いんでしょうか?
1日8時間働いている人が、1日16時間働くと出力は倍になるのでしょうか。
倍にならなくとも、かならず増えるものなのでしょうか?
1日8時間働いている人が、1日16時間働いて、出力は1.5倍くらいになるんでしょうか。
それが、1ヶ月続いたとして、
1ヶ月160時間働いている人が、1ヶ月320時間働いたとして、出力は倍になるのでしょうか。
倍にはならなくとも、必ず増えるものなのでしょうか。
増えなければ、長時間働いても、ミスをカバーしている気分になっているだけで、ぜんぜんカバーしていません。
別に長時間働かなくても、短時間で集中して働けば同じであるってことです。
じゃあ、ミスしても短時間で集中して働けば同じであるならば、ミスせずに短時間で集中して働けばその分余分に働くことができます。それも労働時間を増やすことなしに。。。
忙しいことがステータスであるように、徹夜続きがステータスなんじゃないでしょうか。
他人とは違う、でも他人と一緒でいたいという、心理をついた、会社の作戦なのかもしれません。
また、
短期間で集中して働き続ければ、出力が増える
というのも幻想かもしれません。働き続けたら出力は下がると考えられるからです。
もしかしたら、効率的な労働時間&集中力ってどう配分しても一定なのかもしれません。

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