こんな上司や社風はイヤだ

「カイシャ主義に挑戦」 ”オープンソース型ビジネスマン”の生きる道 第1回「こんな上司や社風はイヤだ!」
ってのを読んだ。おもろい。


頭でわかっているつもりでも、冷静に文章になっているものを読むと、改めていろいろ考えさせされるです。
会社は資本から利益を生み出すための機能体
であるべきはずなのに、
会社の存続自体を会社の目的としている
となっている。
うーん。面白い表現である。
他にもいろいろ面白いことが書いてあったが、この点に集中してコメントしたい。
会社が存続しないのであれば、資本から利益を生み出すことはできない。だから会社の存続の方が優先度が高い。
という言い分をよく聞いていたし、それなりに頭では理解できていたと思っていた。
が、最近、この考えはおかしいのではないかと思い始めている。
資本から利益を生み出すことができない機能体は、存在する必要がない。
という意見である。これは思いっきり資本側の意見である。
資本側は、投資に見合った利益が欲しい。
利益を得られないのなら、投資を引き上げるのみである。
しかし現実には、塩漬け株のように、引き上げるにも引き上げられないので塩漬けにしてある。という投資も存在する。まぁ塩漬けの株を持っているくらいなら、とっとと売って他のパフォーマンスのいい株にかえるべきだと思うが。
雇用される側としては、
働いた分は利益が欲しい。
得られる利益は、資本から搾取しても、投資によって得られた利益からの配分(人件費)でも得られる利益にかわりはない。
この差が無いという仮定がおかしいのかも。
会社が設立されるのは、投資家の意思である。
投資家の意思がない限り、会社は設立されないと僕は思う。
この場合、投資家の意思=会社の意思である。
しかし、そこに従業員が入る。
従業員の意思は会社の意思とは相反するかもしれない。
投資家からみれば、従業員に投資する見返りに十分な利益が得られなければならない。
従業員は労働する見返りに、十分な利益が得られなければならない。
労働の見返りに利益を得るって。。。どこから?
顧客から?資本から?
従業員にとってはどっちでもいいんだよなぁ。でも、投資家は資本が減っては困るので、顧客から利益をえるような従業員がうれしい。
では、どのようにしたら、投資家は、労働者に、資本から利益を得ずに顧客から利益を得るように仕向けることができるのであろうか。
逆に、
存在する意味がない機能体に所属している人たちはどのように行動するのが賢明なのであろうか。
存続する意味のある機能体を設立する。
存続する意味のある機能体に改革する。
存在する意味があろうとなかろうと、得られるものは同じなので、楽してたくさん得よう。
寄生虫が宿主を殺さないように搾取するように動くのも悪くないかもしれない。
あとの世代につけが回るからよくない。なんて意見はあまり理由にならないかも。
投資家が会社をもっと監視するべきなのだろうか。
株主第一主義の会社の場合、短期的な株価を評価されがちなので、長期的な視点にたった計画が立てられない。
という問題もある。短期的なCEOではその在任期間での株価が安定して成長していれば評価されるので、長期的戦略より短期の株価を優先するからである。
また、投資家が経営者と同一(スタートアップでありがち)の場合。話がもっとややこしい。
投資家がほぼゼロの投資から始まっている場合、その投資を引き上げる理由が得られないからである。
十分な利益を得ているならそこで引き上げることも可能であるが、どーせゼロからのスタートだからもっと欲張ってやれと、なることもある。ここまで育てたからという思い入れがその投資を引き上げるチャンスを失うこともあるかもしれない。
もちろん純粋に、まだまだ利益を上げられると信じるに足る材料があるのかもしれない。
社会に貢献することと、利益を得ることと、生活を守ること。
自分にとっての「会社」の意味をもっとちゃんと考えなくてはならないな。
ここまで書いて、ひとつ気がついた。
個人が会社に依存しているかどうか。
という点である。
会社に依存している場合、会社の存続は必須である。
自分への投資がその会社を前提にした投資でも同様の事態が発生する。
自分への投資が、その会社がなくなることにより、無に帰すからである。
もちろんなくならないように、利益を上げられる材料を作り出すのも従業員の仕事である。
その成果に見合った報酬があると期待できる場合にその効率はあがる。
もちろん、会社を存続することが個人の報酬(既得権益の確保)でも、モチベーションは上がるのかもしれないが。。。
うーん。難しいな。
多人数が存在する会社の中で、全員の利益になるような運営ってあるのであろうか。
自分は会社に依存しているだろうか。

「こんな上司や社風はイヤだ」への1件のフィードバック

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