プラネタリウムを作りました。

別に僕が作ったわけじゃないです。本のタイトルです。
今週末は、紀伊国屋が年末10%割引セールをやっていたので、ちょっとまとめて本を調達。その中の1冊です。
プラネタリウムを作りました。 7畳間で生まれた410万の星(大平貴之)
うらやましい。
うらやましいの一言です。
自分の作りたいものが明確にあって、その作りたいものを完成させるために情熱を傾ける勇気を持つ。エンジニアとしてうらやましいの限りです。
自分の作りたいものが明確じゃない。。。
情熱を傾けるための勇気がもてない。。。
今の俺じゃ、遠い存在だなぁ。
実は、この本のことは、
こちらのホームページを結構前から読ませていただいていました。本の内容はここに出ている内容と重複している部分も結構ありましたが、追加されている部分がいっぱいあったし、まとめて読めるので、本を買ってよかったと思います。
私、小学5年生のときは、名古屋市内に住んでおりまして、
毎月、名古屋市科学館に通っておりました。ちょっとした天文少年だったわけです。
というのは、名古屋市科学館のプラネタリウムが毎月催し物を変えておりまして、それを1年間制覇したのであります。
今でもそうなのですが、ここのプラネタリウムは生解説です。
当時、男性の方のとってもしぶーい声で解説がされていました。この声は今でも覚えています。大学生のときに再び訪れたときもこの声を期待していたのですが、残念ながら女性の声でした。また、この解説がとってもいいんですよ。
実は現在、日本全国のプラネタリウムの中でもっとも入場者数が多いのは名古屋市科学館のプラネタリウムらしいです。
しかし、名古屋市内に住んでいては実際の星空はあんまり見られないので、あんまり現物は見てなかったんですけどね。
科学館は入場料も安く、小学生にとっては、月に一度のちょっとした遠足でした。
高校3年生のときは、私もプラネタリウムを自作したんです。
クラスの催し物として、プラネタリウムを企画。
学校の運動場に、半径5mのドームを竹で建築しました。
竹で骨組みを作って、新聞紙と糊で張りぼてのドームです。
内側は白いペンキで塗装。外側はアルミホイルと黒いゴミ袋で遮光。
9月の1ヶ月をかけて建築しました。
おいらは、プラネタリウムの中心となる投影機の作成グループを担当。
東急ハンズで購入した直径25センチのプラスチック半球を二つ、黒のラッカーで塗装して、手で製図からプロット。ハンドドリルで明るさごとに大きさを変えて、5等星くらいまで、ちまちま穴を開けました。天の川は、ラッカーを使って、半透明を演出。
中心のランプは、最初豆電球だったんですが、やっぱりフィラメントが写ってしまってだめだったのです。というのは、穴を開けただけのピンホールタイプの投影機だと、ピンホールカメラの原理で、豆電球のフィラメントが星の位置にそのまま見えてしまうんです。星が点にならないで、あのぐるぐるがいっぱい写ってしまうんですね。
やむなく、プラネタリウム用の専用豆電球を調達して使用。これはフィラメントが短く、都合がいいんです。しかし光量が足らないので、定量オーバーで運用。まぁ3日の運用ですから、1日1本、フィラメントを飛ばしたとしても、予備を入れて5個電球を用意しておけばOKってことで。。。
星の明るさを限界まで出せるように、電源も自作。
解説のときは、物理実験室から強奪したレーザーポインタを使って、星を指し示して説明していました。もちろん説明文はおらが考えたんではなくて、説明班が作ったんですけど。。。
おかげで、現在でも文化祭の時期の10月前後の星空の様子は結構正確に解説できます。
ドームの外側は黒ですから、ドームの中はすごい熱を持つんです。そのうえ、狭いドームに人がびっしり、投影機とライトもすごい熱をだしますから、とっても暑かったです。
最初はライトでドームの中を明るく照らしておいて、人をいっぱいいれて、座ってもらいまして。。
だんだんライトの光量を落としていって、最後にライトを消すと、ドームの内側には星がいっぱい。。。
このときのどよめきは、今でも覚えています。
いやぁ、あの星空は自分でもすげぇって思いましたもん。
そのときの感動を思い出させてくれる本です。
それだけではなくて、エンジニアとして、
作りたいものが存在することの難しさと、重要さ。
それを実現するための勇気
を考えさせてくれる本です。