投資とギャンブル

先日、金持ち父さんのパワー投資術を読んだってな話を書いたのだが、この中で、出てきた記述で、ギャンブルのお金の話が出てきた。

金持ち父さんのパワー投資術
金持ち父さんのパワー投資術 お金を加速させて金持ちになる ロバート・キヨサキ (著), シャロン・レクター (著), 白根 美保子 (翻訳)

アメリカに移住してからは、パチンコをやってない。というか、パチンコ屋がまわりに無いのでやれない。カジノもたまに日本から知り合いが来て、ラスベガスに一緒に旅行に行ったときくらいしかやらなくなってしまった。以前、このBlogでも書いたが、元来僕はパチンコ好きである。

浪人時代と大学時代、それこそ毎日パチンコ屋に行ってた。1年間パチンコ収支表をつけていたこともあるし、パチンコ攻略雑誌もよく読んでいた。いろいろと研究もしていた。その研究の結果、あくまでも僕の考えであるが、パチプロというのは存在しうると思うし、実際、パチンコで勝ち続けることも可能だと思う。

僕がパチンコをやっていた当時は、羽物や一発台と呼ばれる、デジタルとは関係ない台があった。これは、釘が読めるようにならなくてはならない。実は、釘って一度、自分で触ってみると、結構簡単に読めるようになる。どんな台でもいいので、実機を手に入れて、自分でラジオペンチでいろいろと曲げてみるのだ。パチンコ攻略雑誌によく載っている釘の見方を参考にいろいろ釘を曲げてみる。そんなこんなをしているうちに、頭半分、頭四分の1の差は読めるようになる。

次に台の癖。台の癖にはいろいろある。普段、パチンコをやっているときはあまり気にならないが、パチンコ台というのは、すこし傾いていることが多い。この傾きが玉の動きに影響を与える。パチンコ台が緩んでいると、ハンドルを押し込んだりすることによって台の傾きが変わったりする。

それ以外にもバネの癖、役物の癖などがある。バネの癖とは、玉の打ち出しのときに、ハンドルをひねって玉を打ち出すわけだが、これが台によって違いがある。一箇所にハンドルを固定していても、玉が一定の強さで飛び出すわけではないのだ。ある程度、ばらつきが出るように設計されている。自分がこの強さで玉を飛ばしたいと思っても、ある一定の範囲で強弱が勝手につくわけである。これは、玉のどの部分をハンマーが叩くのかとか、ハンマー自体のゴムのへたり具合、バネの調子などで(多分意図的に)ばらつきが出るようになっている。役物の癖とは、パチンコの中心にあるプラスチックでできたものを役物というのだが、その役物に癖があるのである。例えば、羽のバネの強さ、役物の汚れ、傾き、ゆるみなどなどで、中に入ってからの玉の動きが大きく変わる。

実は、台を選ぶ際に重要なのは、これらの台の特徴だけではない。というか、これらの台の特徴はそれほど重要ではない。本当に重要なのはどの台が出るかということである。デジタル全盛の今はどうなのか知らないが、当時は台ごとに癖があったため、昨日よく出ていた台は今日も良く出るし、明日も良く出るのである。これは毎日釘を調節しているわけでないし、たとえ釘を調整したとしても、それ以外の癖は調整できないからである。これは、毎日見せに通って傾向をつかむことで大体わかるようになる。スロットマシンなどはいい例で、毎日設定を変えるのが面倒だから、何ヶ月も設定がほったらかしになっていて、良い確率設定の台はいつまでたってもいい確率設定のままになっているなんてことはよくあった。

台を選ぶよりももっと重要なことがある。それは店を選ぶことである。店ごとにいろいろ特色があって、それぞれ顧客に対してのサービスの方法が違う。広く薄く稼ぐ店なのか、それとも一発どかんを狙う店なのか、また、週末ゆるくなるのか、それとも平日に有利になるのか、毎回交換なのか、タイムサービスがあるのかなどなど、いろいろと研究の余地がある。これらを総合して戦略を立てるわけだ。

僕がやっていた当時、普通にやっていたら、大体1万円投資して1万円戻ってくるというペースであった。羽物の打ち止めが1万円くらいだったし、デジタルも1回交換なら6000円とか1万円。3回権利でも、1万円から2万円程度である。今は、パチンコ業界もインフレがひどいので5万円投資して5万円戻ってくるという感じかもしれない。この状態で勝ちづづけるためには、1万円投資して2万円戻す、5万円投資して6万円戻す、状態を作り上げなければならない。どちらも1万円の勝ちである。これを毎日やらねばならない。パチプロと呼ばれる以上、これで生活するとして、土日休みで週5日1ヶ月4週ちょっとあったとして、20万円ちょっとの収入である。勤務時間は朝9時(10時?)からお昼休みを除いて夕方まで、ときには閉店時刻までの残業して1万円を得るのかもしれない。

やっかいなのは、1日だめだめの日があった場合である。この日は僕の時代で1万円、今の時代なら5万円のマイナスである。これを次の日、その次の日で取り返さなければならない。僕の時代であれば、1日1万円投資して1万円のところを2万円にしなければならない。今の時代だと、5万円投資して6万円のところを11万円にしなければならない。1日負けると大変なことになる。

僕の場合、学生だったこともあり、遊び半分でパチンコをやっていたのでそこまで必死になってやっていたわけではない。しかしパチンコで勝ちたいと思い、いろいろ研究したり調査したりした。それでも勝ち続けることは難しかったし、勝ってもたかが知れている金額だった。

こうやって考えると、パチプロとは非常につらい仕事である。朝から晩までプレッシャーにさらされながら、体を動かすこともままならず、一定の姿勢を保ち続ける非常につらい仕事である。雨の日も風の日も通勤しなければならないし、時間外に研究もしなければならない。それだけ頑張って、あれだけの収入である。もちろん、もっと研究を重ねればもっともっと収入を得られるかもしれないが、だからといって、莫大な収入をえるとか、一生遊んで暮らせるだけの貯金ができるというのはなかなか無い話である。

ぶっちゃけて言って、割りにあわん。

割りにあう、合わないは別として、これらのことを知った上でパチンコをやるのと、まったく知らないでパチンコをやるのでは、感覚がぜんぜん違うと思う。パチンコをまったくやらない人からみると、パチンコをやる奴はお金をどぶに捨てるようなもんだと感じる。娯楽としてパチンコをやる人からすれば、お小遣い程度を賭けて、勝った負けたで一喜一憂する。知っている人からすると、小遣い程度でちまちまやってる人たちが、お金をどぶに捨てているように見えるし、逆にその人たちがカモとなってくれるおかげでウハウハできる。

株をやらない人からみると、株は危険だ。お金をどぶに捨てるようなものだ。となる。しかし、株にお小遣い程度を投資する人は、上がった下がったで一喜一憂する。株専門の投資家からすると、お小遣い程度でちまちまやっている人たちが、お金をどぶに捨てているように見えるし、逆にその人たちがカモとなってくれるおかげでウハウハできる。

不動産も同じ。不動産をやらない人からみると、不動産は危険だ。お金をどぶに捨てるようなものだ。となる。不動産にお小遣い程度を投資する人は(ってどんなお小遣いだよ)、上がった下がったで一喜一憂する。不動産専門の投資家からすると、お小遣いでちまちまやっている人たちが、お金をどぶに捨てているように見えるし、逆にその人たちがカモとなってくれるおかげでウハウハできる。

横も同じである。パチンコやる人にとって、株やる人は危険に感じる。逆もまたしかり。不動産やる人にとって、株をやる人は危険に感じるだろうし、逆に株をやる人にとって不動産をやる人は危険に感じるかもしれない。

知らないということは危険を感じるのだ。それが楽なのか危険なのか本当に知らないまま、危険と感じる。本当に危険ならばそれでいいが、知らないことによって危険に感じるだけというのは、間違った判断である。知った上で危険だと思うならやめればいいが、周りが危険だと言うからと、そこで思考停止してしまうのはもっと危険である。

もちろん、パチンコと株と不動産では、労力とその報酬はぜんぜん違うと思うし、人それぞれ、楽しさも違うだろう。株はある人にとって楽しみであり、ある人にとっては苦痛であるかもしれない。僕はまだ株は初心者、不動産に関しては完全に未経験である。だから、それなりに危険を感じている。でも、その危険を感じることで、思考停止してしまうのではなく、本当に危険なのか、それは実はとっても楽しいことなのか。という視点でもっともっといろいろ勉強しなければならないんだろう。

今の世の中、労力と収入は一致しないことが知られている。知らないことはとても怖いことだ。日々勉強を続けないとあきませんなぁ。

「投資とギャンブル」への1件のフィードバック

  1. はい。。。
    じっくり読みました。
    ありがとう。って・・・・
    色々 悩んでるときに、この記事を読んだ。
    でも まだ 悩まされる。
    知らない事は怖いこと・・・
    そそ 勉強しな あかんのです まだまだ・・・

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