運転時の目視確認

先日、「きらきらアフロ」を見ていたら、松嶋尚美さんが、「ロサンゼルスで車に乗せてもらったら、運転している人が車線変更の際に、首を振って後ろをみるから、乗っていて怖かった。」という話をしていた。

昔、友人がカリフォルニアに来た際に、僕も言われたことがある。

実はこれにはカリフォルニアの道路事情に理由がある。日本にくらべて、車線が広いことと、車線数が多いこと、車ごとの速度差が大きいことである。

日本で運転している際は、普段1車線、または2車線である。3車線以上の道路でも案外一番端の車線は路上駐車の車で、車線が1本つぶれていたりする。車線変更をかける際、ミラーでかなりの範囲を確認することができる。動作をする前後の時間での様子と組み合わせることによって、結構、車が斜め後ろにいないことをわかった上で車線変更することができる。もちろん、実際に目視したほうが確実ではあるが、そんなに力いっぱい見なくても、大丈夫である。

カリフォルニアのフリーウェイの場合、1本の車線が広いので、隣の車線が遠い。となりの車線の車でさえ、ミラーで見えないところが多い。車線を変更する際に、斜め後ろに車がいないことが、よくわからんのである。そのため、さっと振り返って見る必要がある。

それに加えて車線が多い。たとえば、自分が右の車線から左の車線にうつろうとする。その左の車線に車がいないことを確認するのは当然だが、もうひとつ向こう、すなわち2車線左側の車が、自分のうつろうとする車線に入ってこようとしていないことを確認しなければならない。自分が左にうつろうとしたら、2車線向こうの車がいつのまにか右に移動して、自分のすぐ隣にいたりするわけである。2車線向こうの斜め後ろの車の動向をみなければならない。ただでさえ車線が広いのに、2車線向こうとなるとかなり遠い。ミラーではぜんぜん見えないのである。

その上、車ごとに速度差が大きい。一般的にカリフォルニアのフリーウェイは65マイルの制限速度のことが多いが、当然、それ以上飛ばしている車もいっぱいいる。トレーラーは55マイルの制限速度。積載物によってはもっと遅い速度で走っていることもある。おんぼろ車もいっぱい走っている。この車じゃどうがんばって65マイル出ないでしょうという車もある。そのような速度差の中で車線変更する際は、どうしても首をふって斜め後ろを確認しないと怖くてしょうがないのである。

日本で走っているときには、日本固有の運転技術があって、アメリカを走っているといつのまにか、アメリカ固有の運転になっていくみたいです。

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