最近、家の時計のコチコチいう音が気になってきたので、改造してみた。
購入当初は気にならなかったんだけど、電池が弱くなってきたのか歯車が減ってきたのか知らないけど、コチコチいう音が気になったので、改造。
我が家にはステップ秒針の時計と連続秒針の時計と両方ある。
ステップ秒針とは1秒ごとにコチコチいうやつ。連続秒針はジーって音、要するに秒針がどんな動きをするかなのだが、最近の時計は秒針が無くても内部的に秒針があるので、こいつの音がする。
連続秒針の方が音は気になりにくいのだが、こいつもだんだん音は大きくなってくる。
基本、ムーブメント交換が一番賢い。ただ結構簡単に直ったので記録。
要するにグリス追加。ただグリスが手元になかったのでワセリンで代用。
ぶっちゃけこの改造をすると、時計が止まりやすくなる。
グリスやワセリン、油でさえ歯車にとっては抵抗となり、歯車の回転が悪くなる。で、止まる。
自己責任で。
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今回犠牲になるのはこちらの時計。この時計はステップ秒針タイプ。
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裏はこんな感じ。文字盤がばねで止まっている。
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文字盤を取り出したところ。この時計は短針と長針だけだが、秒針の針の部分だけ切り取った形のものがついている。
針ははめ込みなので、引っこ抜けばOK。引っこ抜くときに針が曲がりやすいので慎重に。
![](https://i0.wp.com/www.cagylogic.com/wordpress/wp-content/uploads/2021/08/IMG_2803.jpg?resize=450%2C338&ssl=1)
針を引っこ抜いたのち、中央の輪ネジを外すとムーブメントが取り外せる。
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ムーブメント。高級時計じゃない限り、ムーブメントは大体同じ仕組み。裏ブタは爪で止まっているので、爪を折らないように取り外す。
力任せにやると、歯車があちこちに飛び散って面倒になるので慎重に。
適宜写真を撮りながらやると、あとで復旧するときに便利。
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電池で駆動された回路から出る1秒ごとの信号をもとに、コイルで左上の歯車を半周させる。でその回転を歯車で伝えて、秒針、長針、短針を動かすのが時計の仕組み。
で、左上の歯車の回転を伝えていくうちに、どうしても、歯車の軸や歯車どおしのかみ合わせのゆるみなどから、音がでる。
ワセリンを使って、このあたりの音を消してしまおうという作戦。
ステップ秒針だと、左上の歯車が1秒に一度半周するが、連続秒針だと1秒に複数回回転し、ちょうど1秒で半周分回転する。
ぶっちゃけ、この左上の歯車の軸にごく微量のワセリンをつけるだけで、音は改善することが多い。
ただ、せっかくここまで分解したのだから全部の歯車にワセリンを少量添付する。
繰り返す、ワセリンは歯車の抵抗になるので、時計が止まりやすくなる。特に、連続秒針だと、回転の勢いが足りなくなり、十分な回転の力が出ないことが多い。
塗りすぎると、ふき取るのが面倒。というか、アルコールとかで洗浄になるので、現実的に不可能かと。
改造は自己責任で。
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今回使用したワセリン。
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完全にばらばらにして、つまようじで微量のワセリンを添付する。
この写真だと多分塗りすぎ。もっと少量でいい。
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軸受け側にもちょびっとだけ。
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組み立てなおしてから、ムーブメントだけで動作確認。
エネループは通常の乾電池よりも電圧が低く、駆動力が弱い。すなわち、ワセリンの抵抗で歯車が回らなくなる。
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時計をくみ上げる際にやりがちな失敗が、針をまっすぐ取り付けていないこと。
回転していくうちに針と針とが衝突して時計が止まる。ちゃんと確認。
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くみ上げたら最終確認。
この時計は秒針はないが、秒針のある時計だと、ワセリンの抵抗により、秒針を持ち上げる力が弱くなって止まることが多い。
特に40秒あたりから上に持ち上げるあたり。ちゃんと動作確認。
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これは違う時計のムーブメント。仕組みは同じ。左上の歯車が1秒に半周回転する。
さて、どうでしょう。半年持ってくれたらいいな。