王国型とコミュニティ型

現在、Webにはさまざまな形態があります。ユーザー参加型のサイトで、最近よく考えるのは、管理人の影響の強さです。ユーザーの主導権と管理人の主導権のバランスです。


管理人の影響が強ければ強いほど、王国型になり、管理人の影響が弱ければ弱いほど、コミュニティ型になります。
逆にユーザー主導で議論が進んでいくサイトはコミュニティ型が強く、ユーザーの主導権が少ない場合、王国型になります。
コミュニティ型傾向が強く出ているのが、掲示板の代表格2ちゃんねるです。ここでは管理人が存在していますが、管理人の影響力は強くありません。参加しているメンバーが独自にリーダーシップを発揮して、議論が進んでいます。特に管理する機構が存在しないため、たまに暴走をしていますが、ユーザー主導で物事が進んでいます。このため、ユーザーがリーダーシップを発揮して何かをしようとするときに障害となるものが少ないです。
王国型の傾向が強く出ているのが、Blogです。ここCagylogicも王国型に分類されます。管理人がネタを提供し、そのネタについて議論が進んでいきます。ユーザーがリーダーシップを発揮して何かをするためには、管理人の助けが必要です。管理人の助けが得られない場合、別の王国を作ることになります。
王国型とコミュニティ型は明確に区別できるものではありません。個人の掲示板で、あるときは、そのページの日記についての議論がなされているときもあるでしょう。この場合はネタが個人発であるために王国型になりがちです。でも、個人の掲示板でも、ユーザーが勝手にどんどん議論を進めていくということが発生します。この場合、ユーザー主導で会話が進んでいきますからコミュニティ型です。
MSNコミュニティという形態は、とてもおもしろい形態です。
MSNコミュニティ自体は、コミュニティ型です。ユーザーが主導権を発揮して、自分でコミュニティを立ち上げます。でも、そのコミュニティの中は王国型の場合もあるし、コミュニティ型の場合もあります。その中間もあります。
王国型はとても管理しやすいです。自分に興味のある話題を中心に話を進められますし、自分の意見にあわない人を排除したりも可能です。管理人であれば王様になれます。ただ、管理をずーっと続けないといけません。そのサイトが管理人に依存しているからです。管理人が新たな何かを供給し続けないと、息継ぎができなくて、窒息していきます。また、管理人が供給できる量にも限界があるので、おのずと、サイトの規模にも限界が出てきます。
コミュニティ型はとっても難しいです。
ある程度の規模が必要だからです。ある程度の規模がないと、ユーザーからの供給がなされません。一旦、ユーザーからの供給がなされるようになると、連鎖的にユーザーからの供給がされるようになるので、暴走が始まります。暴走すると管理しきれなくなります。管理の枠の範囲を超えてしまうからです。
僕が管理人をやらせてもらっている、3時のおやつ
というMSNのコミュニティは、どちらにも属しているかもしれません。あっち行ったり、こっちいったり、ふらふらしてます。
実は、留守番ロボットを作ったのは、この王国の王様をソフトウエアのロボットでやらせて、話題の提供を自動にしたらどうなるか。って考えがありました。ただ、あれはチャット専用のロボットだったので、掲示板まではうまく運営できていません。チャットに関しては、結構頑張ったと思います。
最近、3時のおやつがお留守になっていますが、忘れているわけではありません。なんかいいネタはないかといろいろ考えています。
Webのサイトって生き物と同じです。
卵からかえった直後はえさを与え続けないと死んでしまいます。更新しないとみんな見てくれません。
ずーっとえさを与え続けていると、一生えさを与えることになります。
えさを自分から取ることを教えると、自分でえさをとって、自立していきます。
だからといって、生まれた直後から、自分でえさを取らせるのも無理でしょう。
自立していくと、親の手から離れて野生への帰っていきます。
野生に帰って獰猛になる場合もあるし、肉食動物に食われて音信不通になるかもしれません。親の顔を忘れてしまうこともあれば、親孝行してくれるかもしれません。どんどんえさを吸収し、次の世代へ卵を産むかもしれません。
コミュニティ型と王国型、どちらを運営するのが好きですか?どちらに参加するのが好きですか?

「王国型とコミュニティ型」への1件のフィードバック

  1. 最近は「王国型」に参加するのが面白いです。
    自分で何かネタがあるときはMSNのコミュニティーのような形がいいけれど。
    どちらにしても、参加は楽しいが運営するのは自分には向いてないと思われます。

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